時たま、旅人

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自称世界遺産ハンターが行く!旅好き会社員の備忘録

ビルバオ旧市街でバル巡り

 

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ネルビオン川に沿って旧市街へ向けて南下し、ホテルの近くまで戻ってきました。降りしきる雨のせいでわたしのように川沿いを歩いている人もあまりいません。f:id:greenbirdchuro:20190607162344j:plain

 

アレナル橋を渡るとネルビオン川に面して見えてくるネオバロック様式の建物がアリアーガ劇場です。ビルバオ市庁舎と同じくホアキン・ルコバの設計で1890年に開場した。これまでには火災や集中豪雨による川の氾濫で深刻な被害を受けたこともありましたが、1985年には大規模修繕工事が行われました。f:id:greenbirdchuro:20190607163317j:plain

 

アリアーガ劇場に面するように建っているのはサン・ニコラス 教会です。1756年に完成したバロック建築のカトリック教会はイグナシオ・イベロの設計です。メインファサードの中央にある鐘楼の後ろに八角形のドームが隠された正方形の外観は温かみのある壁足の風合いもあってなんとも言えない味があります。f:id:greenbirdchuro:20190607144054j:plain

 

ビルバオ旧市街は7つの通りからなっていて、中世時代は外壁に囲まれていました。カラフルな建築物に囲まれた中世の細い路地を歩くとウキウキしてきます。f:id:greenbirdchuro:20190607161152j:plainf:id:greenbirdchuro:20190607135240j:plain

 

旧市街の中心にはサンティアゴ大聖堂がありました。狭い路地のせいで突然に出現したようにも見え、どうしても全景が撮れませんでした。f:id:greenbirdchuro:20190607131946j:imageサンティアゴ大聖堂の起源は、ビルバオが小さな漁師町でまだ街の基礎が出来る以前の1300年代頃まで遡るそうです。教会を建設するに至った理由は、この地がサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼途上だったから。ゼベテイの子ヤコブが列聖されて、サンティアゴ・デ・コンポステーラの大聖堂にそっくりなカトリックの教会が建設されました。コレオ通りに面する入り口は15世紀のゴシック様式で、派手めのファサードと尖塔はゴシック・リバイバル様式です。f:id:greenbirdchuro:20190607135848j:plain

 

大聖堂もある旧市街の中心地はヌエバ広場です。旧市街の真ん中にあってヌエバ広場(新広場)かよと突っ込みたくなります。降りしきる雨のせいで人気が少なくみえますが、広場をぐるっととり囲む建物に近づいてみると・・・
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回廊にはたくさんのレストランバルが並び、まだ早い時間なのに店内からあぶれている人もいます。バスクにどうしても来たかった理由はこのバルにありました!f:id:greenbirdchuro:20190602203319j:image美食の街としても有名なバスクの持つミシュランの星の数はなんと30個以上!ミシュランの星付きだなんて庶民には敷居が高そうで簡単に入れないような気がしてしまいますが、バルは別格です。バルとは日本でいうところの大衆居酒屋・立飲み屋なんですが、侮るなかれ、手頃な値段で上質のワインと新鮮な食材を使ったピンチョスが楽しめるんです。

お目当ては地元の名店グレ・トキ。覗いてみると、お店の中はすごい人で混雑していて入るのを躊躇ってしまいます。でもカウンターの上にひしめくお洒落なピンチョスがどれも美味しそう!沿岸部ならではの豊富なシーフードと肉や野菜中心の内陸料理が揃って発展してきたバスク料理らしい豊かなバリエーションです。f:id:greenbirdchuro:20190607124141j:image勇気を出して店内に入ってみました。バルではウエイターさんが注文を取りに来てくれるわけではなく、自分でカウンターに出向いてビールやワインと好きなピンチョスを指差しでオーダーするスタイルです。カオスになっているカウンターの前でモジモジしていたらいつまでも食事にありつけません。地元の人に混じってなんとかオーダーしてみました。f:id:greenbirdchuro:20190607124134j:image

そして一品目、イカの胴体に調理された海鮮具がギッシリと詰められイカの足のフライも添えてある一手間も二手間もかかった一品です。
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そして、これはバカラオ。複数のソースが口の中で絡み合い、なんとも絶妙です。この小さな完成された高いクオリティの一品には、バゲットも含めて、スープを除いたコース料理が成り立っているように思えます。
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バルは長居せず、1、2杯飲んだら次の店へはしごするのが基本。飲み物もピンチョスもはしごするのに有難いお手頃な価格設定です。大衆居酒屋・立ち飲み屋とは思えない各店のこだわりが詰まったピンチョスを求めてみんながお気に入りの店を求めて何件もはしごする気持ちが理解できます。

 

期待を胸に次の店に移動しました。ヌエバ広場のすぐお隣にあるミゲル広場にもたくさんのバルが並んでいます。f:id:greenbirdchuro:20190607172939j:image

店員のお兄さんが優しそうな一番手前のお店ゲル・トキ(さっきのお店はグレ・トキ)に入ってみました。バゲットの上に載っているのは、マッシュルーム、マグロステーキ、コロッケ、チーズ、生ハム・・・贅の極みです。この店はピンチョス1個が1ユーロだったので調子に乗ってやり過ぎちゃいました。f:id:greenbirdchuro:20190607165927j:image


バスクでもサンセバスチャンのほうがピンチョスの味が上だと言う人もいますが、ビルバオ旧市街の良いところは、サンセバスチャンほど観光客が多くないのでバルで出会う人がほとんど地元の人だと言うことです。日本人はまだ珍しいようで、カタコトのスペイン語を話すわたしを面白がった地元の人や手の空いたウェイターさんがバスク語を教えてくれたり、色々とかまってくれて楽しい時間を過ごすことができました。

 

酔いを冷ますように遠回りしながらホテルに帰る途中で旧市街と新市街を繋ぐスビスリ橋がありました。1997年に完成したスペインを代表する建築家カラトラバの設計です。滑らかな曲線がライトアップされてとても幻想的でした。f:id:greenbirdchuro:20190607162021j:plainちなみに対岸の高層ビルを設計したのは建築のノーベル賞といわれるプリツカー賞の受賞歴のある日本の建築家 磯崎新さんです(ビルの名前ははイソザキタワー)。グッゲンハイム美術館のコンペでも磯崎さんの作品はビルバオ市の推しだったそうなので、相当惜しいとこまで行ったんでしょうね。

 

まだほんの数時間しか滞在していないビルバオ。マドリードとは違う言葉で話すこの街の人々のことがとても好きになっていました。

 

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